最初の自然哲学者タレス
こんにちは。Masakiです。
いきなりですが自然哲学がわかりづらい方いませんか?
小川仁志さんの本を読んでこういう文章がありました。
タレスは、「万物が生成される”大もと”は、水である」と考えました。
水はあらゆるところに存在し、水がなければ生命は枯渇してしまいます。
引用元:図説 一冊で学び直せる哲学の本
なるほど。「水である」と言われても正直困ります。
だから何なのかと思ってしまうのですが、それを解決してくれる本を見つけました。
甲田 純生さんの「1日で学び直す哲学~常識を打ち破る思考力をつける」です。
第1章の中で自然哲学についての解説があり、
初心者にもわかるような具体例を出してくれています。
最初の哲学〜ミレトス学派
古代ギリシア最初の哲学は、ギリシア本土ではなく、ギリシアの植民都市ミレトスにおいて確認されています。
このミレトスで活躍した哲学者がタレス(前624年頃〜前546年頃)、アナクシマンドロス(前624年頃〜前546年頃)、アナクシメネス(前624年頃〜前546年頃)の3人で、一般にミレトス学派と言われています。
アナクシメネスは「アルケーは空気である。」と言ったと伝えられています。
疑問に対する答え
私は冒頭で、「だから何なのかと思ってしまう。」と書きました。
なぜなのか腑に落ちる文章がこちら。
万物は何からできているか この問いに対して、今日の私たちであれば、素粒子であるとか原子であると答えることでしょう。
(中略)
そうであれば、彼らの考え方は明らかに間違っており、私たちは古代哲学の始原の中に、単なる歴史的事実以外のものを見出すことはできないでしょう。根源物質を水としようが空気としようが、私たちにとっては神話とさして変わらぬ話です。
現代科学が発達した中で、素粒子という存在を知ってしまっています。
だから大昔の発見に対して臨場感を持てないのが原因でした。
ただ当時の状況がわかれば見方も変わってきます。
哲学がはじまる以前、この世の成り立ちを説明したのは神話でした。最初期の哲学は、「世界の成り立ちを説明する」という動機を神話から引き継ぎながら、「物語」というたとえ話の形式を払拭することで成立します。それが「万物のアルケー(根源、起源)は何か」という問いなのです。
哲学だけではなくあらゆる学問を過去から理解するためには、イメージする力と臨場感が大事になってきます。
疑問が出たらなぜなのか考えること、情報検索すること。
至極当たり前なことを書いてしまいましたが、実践することが大事ですね。
次回はヘラクレイトスについて書く予定です。
西洋哲学者のデータベースは随時更新していきます。
アート記事はこちら。
記憶術の記事も書いています。