なぜ便器がアートになるのか。マルセル・デュシャン
最終更新(2020.07.05)
こんにちは。Masakiです。
1917年に発表されたマルセル・デュシャンの「泉」は、今もアーティストに影響を与え続けています。
それはなぜでしょうか。
それまでのアートの常識を破壊したからです。
アートの常識を破壊した「泉」
作品発表当時(1917年)は絵具やキャンバスを使い、一人の芸術家が感性と技術でオリジナルのアート作品を作っていた時代です。
そこでデュシャンは大きな問いを投げかけました。
・絵画とは目(網膜)を満足させるために、画家の手から生み出されるオリジナルなものでなくてはいけないのか?
・絵画には長年腕を磨いてきた技術と手仕事が必要なのか?
・なぜ美しくなければいけないのか?
・なぜ自分の手で作り出さねばいけないのか?
・なぜ画家のサインが入ると、その絵の価値が飛躍的に高まってしまうのか?
・アートにとって何が良くて、何が良くないのか?
出典:http://arthiro.net/%E3%80%8C/duchamp
それに対して自分で答えを提示しました。
芸術とは概念そのものであるということをです。
芸術作品といえば芸術家が丹念に手作りした一品もの作品だと考えるだろう。
しかしこの常識に対してデュシャンは、どこにでも売っている既製品の便器を持ち出して泉と名付けた。
芸術は思考を表現する手段。
それどころか思考そのものが芸術に他ならない。
芸術はレディメイド(既製品)であってもかまわない。
便器にサインを入れるだけでも、芸術作品と名乗ることができるのだとデュシャンは示した。
デュシャンは芸術であるかどうかの違いは、どれを選ぶかにあると考えた。
どれを選んで、概念のもとに芸術と呼ぶかが問題なのだ。
概念の部分で自己表現が出来ていれば、何かを創作する必要はないとデュシャンは考えた。
物体は概念の表れであり、それはレディメイド(既製品)でもかまわないと
。
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現代アートはわからないという方へ
なぜ便器がアートになるのか。理解できない。許せない。認めない。わからない。
否定的な意見はあると思います。
そう言う時は自分の好きなことで常識を打ち破った凄い人、歴史を変えた人は誰だろうと考えてみるといいかもしれません。
当初は非難されていたが今になって考えてみると絶対にいなければいけない人、出来事。
地動説を唱えたコペルニクス
監督、経営者、選手として活躍する本田圭佑
皆さんは誰を思い浮かびますか?
アート思考をビジネスに活かす
最後に
アートは難しく感じるかもしれません。
自分もその中の一人です。
ただ調べていくとコンセプトは意外と身近で、人生の中で物事を考えるきっかけになるのかなと感じています。
高尚な文章、解説はネットで検索すると星の数ほどあるので、このブログではわかりやすく思考のヒントになる文章を目指します。
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またお会いしましょう。
参考記事
デュシャンの泉が20世紀芸術を変えた!革新的すぎるその発想とは? – 天才漫画アート芸術家
【美術解説】マルセル・デュシャン「観念の芸術」 - Artpedia アートペディア / わかる、近代美術と現代美術