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30代のブロガー、アート製作者です。 哲学やアート、記憶術中心の記事を更新していきます。

心の哲学は何を明らかにするのか「中国語の部屋」

心の哲学は何を明らかにするのか

先端的なAI研究や脳科学にもつながる

 

脳科学人工知能の研究が進み、新しい知見が得られていく中で、心について根本的に考察する心の哲学は注目を浴び、現在、最も活気ある哲学分野のひとつとなっている。

 

中国語の部屋

心の哲学を代表する思考実験、「中国語の部屋

アメリカのジョン・サール(1932年~)が考案した。

 

英語はわかるが中国語はわからない人が、部屋の中にいる。

部屋にはマニュアルが置いてあり、中国語のある文字列(質問)を、中国語の別の文字列(答え)に変換する指示が、英語で書かれている。

部屋には二つの隙間があり、一方の隙間から、何かの質問が中国語で書かれた紙が差し込まれる。

中の人はその文を理解できないが、字の形だけを頼りにマニュアルを使い、別の文に変換して、紙に書く。そしてその答えを、もう一方の隙間から外に出す。

外にいる人は「中国語で質問したら、中国語の答えが返ってきた。部屋の中の人は、文の意味を理解しているはずだ」と思うだろう。しかし実際は、中の人は文を理解していないのだ。

 

この思考実験は、人工知能について考えるとき、深い意味を持つ。

AIに心は宿るか」といった問いがよくあるが、AIに質問して的確な答えが返ってきたとしても、それがAIの「心」の証明になるわけではない。では、「心」とは何なのか。

その答えはまだ出ていない。

 

 

図説 一冊で学び直せる哲学の本
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